ID: J01715
ID: J01715
Epigeneron / Epigeneron
ORNi-PCR® カスタムデザインサービス
標的DNAの増幅を阻害、遺伝子変異の検出をもっと高感度に
カテゴリ
遺伝子工学 > カスタムオリゴヌクレオチド・プライマー・プローブ・遺伝子合成 > DNA合成・RNA合成・人工遺伝子合成
遺伝子工学 > 遺伝子実験 > ゲノム編集(CRISPR-Cas9・TALEN・ZFN)
サービスについて
概要
ご要望の標的に合わせてデザインしたORN(合成RNA:ORN=オリゴリボヌクレオチド)を用いて標的DNAの増幅を阻害、検出したい遺伝子変異を感度良く捉えることが出来ます。- 遺伝子変異のより高感度な検出に
がん遺伝子や細菌、ウイルスなどで、例えば野生型の増幅阻害によって、変異型をより高感度に確実に検出ができる - ゲノム編集後細胞の確認に
制限酵素では確認が困難な点変異なども感度良く、シーケンスほどの手間もコストもかからずに確認ができる - 測定ノイズの削減等のサンプル濃縮に
食性解析におけるホスト由来DNAや細菌叢解析における優占種の排除などに応用ができる
【原理】(fig.1)
特長
ORNi-PCR® 遺伝子変異の検出をもっと高感度に、より確実にタ-ゲットにあわせてデザインしたORNによるPCR反応中の伸長阻害を利用し、遺伝子変異の高感度検出を実現します。
ORN=オリゴリボヌクレオチド(合成RNA)は、
・増幅阻害をかけたいタ-ゲットに対し、容易にデザインができます。
・末端への修飾などは必要ありません
・リアルタイムPCR、各種等温増幅法などへの応用が可能です。
参考データ
より高感度な遺伝子変異検出 検出感度データ(1塩基変異の検出例)- 2-step リアルタイムPCRによるEGFR L858R変異の検出感度の検証(fig.2)
・野生型(293T)と変異型(NCI-H1975)からDNAを抽出し、濃度調整したサンプルを使用
・1st Stepで野生型に相補的なORNを添加しPCR反応
・2nd Stepでその反応産物に変異型検出用プロ-ブを加えてリアルタイムPCRを実施
・ORN添加(左図)は0.015%の濃度もシグナルが立ち上がっている
・ORN未添加(右図)はシグナルが立ち上がらなかった
1塩基変異検出へのORN技術の利用例(COVID-19)
- SARS-CoV-2ウイルス D614型/G614型 サブタイプ判別例(fig.3)
・D614型及びG614型のそれぞれ相補的なORNをデザインして添加
・PCR反応後の産物を電気泳動で確認、D614型ORN添加によるD614型阻害(右図写真A)、G614型ORN添加によるG614型阻害(右図写真B)
ゲノム編集後細胞確認への応用(fig.4)
・ゲノム編集後細胞の確認手法比較(対一般的な制限酵素法)、編集されていない野生型遺伝子配列に相補的なORNを使用し、変異が起こった細胞を選択的に検出できる
・一般的な制限酵素を使う方法に比べて、ORNi-PCRは手順、時間等で大きく削減できる可能性がある
・サンガ-シ-ケンスなどによる最終確認もORNi-PCRの産物を利用できる
測定ノイズ等の削減によるサンプル濃縮(fig.5)
・NGSライブラリー中の優占種由来のリード数抑制により、希少種由来リード数が増え、
希少種のNGS解析の高精度化、もしくはリード数抑制により解析コスト半減が可能。
・細菌叢解析に広く応用可能(土壌中、水中)
・種間の相対的な量(組成比率)は影響を受けない。ORNの標的種以外は、種間の量的解析が可能。
・rRNA除去や変異配列の濃縮に応用可能(標的配列の数、種類により検討可能)
参考文献
- Tanigawa N, Fujita T, and Fujii H: Oligoribonucleotide (ORN) interference-PCR (ORNi-PCR): a simple method for suppressing PCR amplification of specific DNA sequences using ORNs. PLoS One (2014) 9, e113345.
- Fujita T, Yuno M, Kitaura F, Fujii H: Detection of genome-edited cells by oligoribonucleotide interference-PCR. DNA Res. (2018) 25, 395-407.
- Fujita T, Yuno M, Kitaura F, Fujii H: A refined two-step oligoribonucleotide interference-PCR method for precise discrimination of nucleotide differences. Sci. Rep. (2018) 8, 17195.
- Fujita T, Motooka D, Fujii H: Target enrichment from a DNA mixture by oligoribonucleotide interference-PCR (ORNi-PCR). Biology Methods and Protocols (BIOMAP) (2019) 4, bpz009.
- Baba K, Fujita T, Tasaka S, Fujii H: Simultaneous detection of the T790M and L858R mutations in the EGFR gene by oligoribonucleotide interference-PCR. Int. J. Mol. Sci. (2019) 20, 4020.
- Shimizu T, Fujita T, Fukushi S, Horino Y, Fujii H: Discrimination of CpG methylation status and nucleotide differences in tissue specimen DNA by oligoribonucleotide interference-PCR. Int. J. Mol. Sci. (2020) 21, 5119.
ORNi-PCRのデザインに必要な情報(詳細はお問合せ下さい)
- 検体に関する情報
- 検体の種類とDNA(genomic DNA, plasmid DNA, cDNA, etc.) - ターゲット配列に関する情報
- 阻害ターゲットの配列
- 検出ターゲット の配列
- 使用するPrimerの情報
- アンプリコンサイズ
* 使用したいPrimerでのプロトコ-ルデザインを致しますが、例えばORNとの距離やアンプリコンサイズなどによってはPrimerも含めたデザインを提案いたします。 - 希望するタ-ゲット検出法
- ORNi-PCR後に電気泳動での確認(通常)
- ORNi-PCR+qPCR、1 STEP / 2 STEP など
納品物
- カスタムデザインORN
- ご要望のターゲットに合わせてデザインしたカスタムオーダーORN
- 納品物:ORN(*1)+ORNi-PCR机上案プロトコ-ル+ORN説明書 - カスタムデザインORNプロトコール検証
- 机上案プロトコ-ルを用いたデ-タ確認
- 納品物:検討報告書+ORN(*1)
ご注文に関して
下記のORN見積依頼書にご記入頂き、お送りください。
専用注文書類
参考価格・納期
サービス項目 | 価格(税抜) | 納期 |
---|---|---|
ORNi-PCR® カスタムデザインサ-ビス | お問い合わせ | 約2週間 |
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