概要
富士フイルム和光純薬ではエクソソーム解析に強い技術を有しており、ご提供いただいたサンプルをPSアフィニティ法でエクソソームの単離及びナノサイト解析を実施します。精製したエクソソームの脂質分子および親水性代謝物を測定します。
お客様でご準備されたサンプルのメタボローム解析のみのご対応や、脂質のみの解析、親水性代謝物のみの解析も対応可能です。
こんなお客様におすすめ
- エクソソームのバイオマーカー探索に興味のある方
- 細胞外⼩胞の代謝物質を感度良く測定したい方
- 以前にメタボローム解析を行い、希望するデータが得られなかった方
特長
【エクソソームの脂質解析】
富士フイルム和光純薬が開発した高純度なエクソソームの単離法であるPSアフィニティ法を用いて、エクソソームの精製を行います。
ナノサイト解析による確認後、超臨界流体クロマトグラフィー / 質量分析法 (SFC/MS)により脂質分子をワイドターゲットかつ定量的に測定することで、エクソソームの生理的・病態生理的機能の解明に寄与するデータを提供します。
【エクソソームの親水性代謝物解析】
富士フイルム和光純薬の親水性代謝物解析に関しては陽イオン(アミノ酸、アミン、核酸塩基)と陰イオン(ヌクレオチド、糖リン酸、有機酸)に分けて解析を実施します。
陽イオン画分に関しては液体クロマトグラフ高分解能質量分析計(LC-HRMS)、陰イオン画分についてはキャピラリーイオンクロマトグラフ高分解能質量分析計(Capillary IC-HRMS)を用いて解析を実施します。
脂質解析対象
| 脂質種 | 脂質種 | 対象物質数 | 内部標準物質(I.S.)* | 測定サンプル中の IS濃度, μM
 | 
| リン脂質 | PC | 61 | 15:0-18:1 (d7) PC | 2.1 | 
| PE | 61 | 15:0-18:1 (d7) PE | 0.77 | 
| PS | 61 | 15:0-18:1 (d7) PS | 0.1 | 
| PI | 61 | 15:0-18:1 (d7) PI | 0.1 | 
| LysoPC | 21 | 18:1-(d7) Lyso PC | 0.45 | 
| LysoPE | 21 | 18:1-(d7) Lyso PE | 0.01 | 
| SM | 21 | d18:1-18:1-(d9) SM | 0.4 | 
| 中性脂質 | DAG | 17 | 15:0-18:1-(d7) DAG | 0.2 | 
| TAG | 53 | 15:0-18:1-(d7):15:0 TAG | 0.7 | 
| CE | 21 | 18:1-(d7) cholesterol ester | 5.3 | 
脂質解析リストの詳細はこちらをご確認ください
*SPLASH® II LIPIDOMIX® Mass Spec Standard(Avanti; 330709W)を使用
abbreviation
PC: Phosphatidylcholine
PE: Phosphatidylethanolamine
PS: Phosphatidylserine
PI: Phosphatidylinositol
LPC: LysoPhosphatidylcholine
LPE: LysoPhosphatidylethanolamine
SM: Sphingomyelin
DAG: Diacylglyceride
TAG: Triacylglyceride
CE: Cholesterolester
【親水性代謝物解析対象】
陽イオン(アミノ酸、アミン、核酸塩基):約300種
陰イオン(ヌクレオチド、糖リン酸、有機酸):約300種
メタボローム解析実施元にて、様々なサンプルを解析した際に、検出されやすかった因子を解析対象としてリスト化しております。
一部抜粋データにはなりますが、
こちらからご確認可能です。
(最終報告書にはリストの形でお出ししますので、その際は富士フイルム和光純薬のサービスの解析対象リストがわかる形にはなります。)      
        
      
 
      
      
      
ご提供いただくもの
- エクソソーム単離試験からご依頼の場合での、各解析(脂質 or 親水性代謝物)での必要量
 
 初期サンプル量
 ・培養上清の場合:前処理した培養上清サンプルを1mL程度(1mLより多い場合は濃縮作業をお受けすることも可能です)
 ・血清の場合:500~1,000μL程度
 ・血漿(ヘパリン処理)の場合:500~1,000μL程度
 
 *EDTAやクエン酸処理された血漿の場合、キレート剤化キットの性質に影響与えるため前処理が必要です。
 *メタボロミクス解析を実施の場合は上記の倍量ご準備いただけると幸いです。
- ご自身で単離したエクソソーム溶液を測定する場合での各解析(脂質 or 親水性代謝物)での必要量
 
 分析に必要なエクソソーム(目安)
 ・1×1010 particles/mLで100~200μL程度
 QCチェックのためのナノサイト解析のみも承っております。
納品物
Nanosight Analysis Report
脂質解析結果:脂質種ごとの内部標準物質により算出した定量値をエクセルファイルとして提出します。
親水性代謝物解析結果:サンプル間の相対比較結果を解析報告書の形でご提供します。
ノンターゲット解析(オプション)にも対応します。
その他、ご希望のデータ等ございましたらご相談ください。
注意事項
- 本サービスは測定・解析結果をお返しするものであり、確実に有意な結果が出ることを保証するものではありません。
- 途中のステップで試験を終了する場合は、そのステップまでの費用を頂戴します。費用については別途お問い合わせください。
- サンプルによっては受け入れられないものもございます。必ず、事前に確認の上、サンプルを送付ください。
 
      
▼エクソソーム単離~ナノサイト解析
| サンプル数 | 価格(税抜) | サンプル数 | 価格(税抜) | 納期 | 
| 1 | ¥220,000 | 11 | ¥650,000 | サンプル受領後約2~3ヶ月程度 | 
| 2 | ¥250,000 | 12 | ¥680,000 | 
| 3 | ¥280,000 | 13 | ¥710,000 | 
| 4 | ¥310,000 | 14 | ¥740,000 | 
| 5 | ¥340,000 | 15 | ¥770,000 | 
| 6 | ¥370,000 | 16 | ¥800,000 | 
| 7 | ¥400,000 | 17 | ¥830,000 | 
| 8 | ¥430,000 | 18 | ¥860,000 | 
| 9 | ¥460,000 | 19 | ¥890,000 | 
| 10 | ¥490,000 | 20 | ¥920,000 | 
*1サンプルあたり1回単離する際の費用になります。解析内容により1サンプルあたりの単離回数を変更する必要もある可能性がありますので、 事前にすり合わせさせていただければと存じます。
▼リピドミクス解析費用
 基本費用:¥200,000 / 式(税抜)
 リン脂質解析・中性脂質解析費用:¥160,000/検体(税抜)
▼親水性代謝物解析費用(陽イオン+陰イオン):¥150,000(税抜)
▼メタボロミクス解析費用(脂質+親水性代謝物)
 基本費用:¥200,000 / 式(税抜)
 リン脂質・中性脂質・親水性代謝物解析費用:¥250,000/検体(税抜)(セットの方がお得です!)
*ナノサイト解析での粒子数などによっては追加でエクソソーム単離作業が必要な場合があります。
*解析項目数を減らす、増やすことも可能ですのでお気軽にご相談ください。項目数を減らすことで費用も抑えることが可能です。