概要
Olink Proteomics社が提供するOlink
®はProximity Extension Assay(PEA法)による特異性の高いイムノアッセイと次世代シーケンサーを組み合わせた手法で、高感度でハイスループットな解析を実現します。Olink Explore HTを使用することで、最大約5,400種類のタンパク質を定量できます。
富士フイルム和光純薬株式会社と協業したOlink Targetの受託をスタートしました。
Olink PEA法による高感度プロテオミクス解析サービス は
こちらをご確認ください。
理研ジェネシス Olink® プロテオーム解析の強み
- Olinkの認証サービスプロバイダー
- Olinkの全プラットフォーム、全パネルに対応
- ハイスループットなアッセイ系で数千検体規模の調査・コホート研究に対応
- 様々な機関から認められた品質保証で医薬品開発に対応
- 血清血漿以外の検体種での様々な実績
- 経験豊富なスタッフによる安心のサービスとサポート体制
- 充実のデータ解析メニューをご提供
Olink®の特徴
高感度なタンパク質定量解析
Olinkでは抗体とDNAベースの手法を組み合わせたPEA法を用いることで、抗体の交差反応性を排除することに成功し、高い特異性・高感度性・再現性を実現しました。
*「抗体の交差反応性」:抗体が抗原とは異なるタンパク質を認識して結合すること。
PEA法の概要(fig.1)
PEA法では、標的タンパク質に対して2種類の特異的な1本鎖DNA タグ付き抗体を用いてイムノアッセイを行います。2種類の特異的な抗体が正しく標的を認識した場合のみ、それぞれの抗体に付加している1本鎖DNAから2 本鎖 DNA が形成されます。次に、この2本鎖DNAを鋳型にしてPCRを行います。最後に、増幅したDNA断片をリアルタイム PCR や次世代シーケンサーで検出し、標的タンパク質の発現量を定量解析します。
低濃度タンパク質の検出も可能に
PEAテクノロジーではDNAタグ付き抗体を使用することで従来法より高い特異性を示します。また、PCRによるDNA断片の増幅によって検出感度を高めます。その結果、質量分析法では測定が困難であった低濃度のタンパク質、サイトカインやケモカインの検出も可能です。高濃度のタンパク質は、抗原抗体反応に最適化されたサンプル希釈率を用いて定量します。(
fig.2)
測定対象タンパク質の概要
- 血液中の分泌タンパク質:「Blood Atlas」から選出
- 組織特異的血液バイオマーカー:主要27臓器の漏出タンパク質
- 炎症性タンパク質:PubMedの抄録3500万件のテキストマイニングでピックアップ
- 薬剤標的タンパク質:既存薬と現在進行中の治験候補
- 血中タンパク質:血液中において質量分析によって同定されているタンパク質/li>
Olink Explore® シリーズ・Olink® Reveal
Olink Exploreシリーズは、NGSを用いてデータをリードアウトするプラットフォームです。
Olink Explore HT、Olink Explore 3072に加え、2025年9月から、「Olink Reveal」が加わりました。
| Olink Explore HT |
一度に測定できるタンパク質の種類 約5,400種類 |
1解析あたり検体数 172検体 |
検体量 最低30μL |
より網羅的なご研究向き
|
| Olink Explore 3072 |
一度に測定できるタンパク質の種類 約3,000種類 |
1解析あたり検体数 88検体 |
検体量 最低30μL |
パネルごとの解析も可能(*1) |
| Olink Reveal |
一度に測定できるタンパク質の種類 約1,000種類(免疫・炎症系を中心に) |
1解析あたり検体数 86検体 |
検体量 最低30μL |
感染症研究向き
|
Olink Explore HTのタンパク質リストは
こちら
Olink Explore 3072のタンパク質リストは
こちら
Olink Revealのタンパク質リストは
こちら
*1 Olink Explore 3072は、8種類のパネル(循環器、癌、神経、炎症の4種類項目、各2種類)を用いることで、最大約3,000種類のタンパク質を同時に検出可能です。(注)Olink Explore HTは1つのパネルです。
Olink® Explore 3072 パネル構成
| 疾患領域 |
パネル |
| 心臓代謝疾患 |
OlinkTMExplore 384 Cardiometabolic OlinkTMExplore 384 CardiometabolicⅡ |
| 炎症性疾患 |
OlinkTMExplore 384 Inflammation OlinkTMExplore 384 InflammationⅡ |
| 神経疾患 |
OlinkTMExplore 384 Neurology OlinkTMExplore 384 NeurologyⅡ |
| 腫瘍性疾患 |
OlinkTMExplore 384 Oncology OlinkTMExplore 384 OncologyⅡ |
データ解析(オプションサービス)
Olinkはオプションによってさまざまな解析が可能な商品です。
統計解析を用いた群間のタンパク質発現比較、発現変動が上位のタンパク質の抽出、クラスタリング、パスウェイ解析、データの可視化(散布図、クラスタリングなど)などがご利用いただけます。解析結果は、理研ジェネシスオリジナルのデータ閲覧ソフトウエア「Riken genesis Visualizer for Proteome」で閲覧いただけます。(
fig.3)(
fig.4)(
fig.5)(
fig.6)
納品物
- NPXデータファイル(.csv形式 および .parquet形式)
- Excel上で閲覧しやすい形に変換したNPXデータファイル(.csv)
- 解析報告書(OlinkTM NPX Explore より出力されたAnalysis Reportを含む)
- 暗号化したDVD-R、暗号化したUSBメモリーまたは、暗号化したHDD [NPX file(.csv形式)、(ランダマイゼーションを行った場合)サンプル情報ファイル(.csv形式)を含む]
検体種
血清、血漿 (その他のサンプル種については、別途ご相談ください。)
Olink Explore:30µL以上(可能であれば100uL)
Olink Target:20µL以上
ご提出方法
Olink
®では、96ウェルプレートに検体をランダムに配置してアッセイを行います。
そのため、検体を96ウェルプレートにランダムに配置した状態で、冷凍送付してください。
ランダマイズの方法については、発注時にお問合せください。
*理研ジェネシスでのランダマイズをご希望される際は、別途費用がかかります。